2Pacが出演、バスケットボールとNYを背景に描いたクライム・ドラマ映画「Above the Rim」-サントラは何故かほぼ西海岸テイストやねんけど

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2Pacが出演してるJeff Pollack初監督作品、1994年公開の映画「Above the Rim(邦題:ビート・オブ・ダンク)」。

90年代のヒップホップやR&Bが端々に挿入されている映画のひとつ。2Pac演じるBirdieを、映画「Juice(邦題:ジュース 1992年公開)」のBishop並みにもっと狂気に仕上げたほうがパンチがあったんやないかいな…と、オトナには少し物足りない、若さと青さを感じる映画やな。

映画「Above the Rim」

監督:Jeff Pollack
原案:Benny Medina
脚本:Barry Michael Cooper
出演:Duane Martin, Leon, Tupac Shakur, David Bailey, Tonya Pinkins, Marlon Wayans, Bernie Mac

「The Fresh Prince of Bel Air」のプロデューサーでもあり、のちに1997年公開「Booty Call」などの映画も監督したJeff Pollackの初監督作品。脚本を書いたのが「NEW JACK CITY(邦題:ニュー・ジャック・シティ 1991年公開)」や「Sugar Hill(邦題:シュガー・ヒル 1993年公開)」も書いたBarry Michael Cooper。

奨学金を獲得して大学進学できるほど、バスケットボールの実力がある高校生Kyle(デュエイン・マーティン/Duane Martin)。でも、地元のストリート・バスケットボールも捨てがたい… ただ、ストリート・バスケットボールを牛耳るのは地元のドラッグ・ディーラー、Birdie(トゥパック・シャクール/Tupac Shakur)。で、高校のチームはというと、次期コーチに指名されてるのが、元は腕のいいバスケットボール選手でアクシデントで罪をかぶってバスケットボールから離れて今は学校の警備員をしてるShep(レオン/Leon)。Kyleの母親がShepと恋に落ちてしもたことでShepにムカつくKyleは、Birdie率いるストリート・バスケットを選択するんやけども…

全てのキッカケが少し短絡的過ぎて、今観るとなんか青臭く感じるやろな。それでも「ストリート」にある根深い問題や悪い連鎖が描かれてるのは、よく考えると重たいテーマよな~と思ったり。

そりゃアメリカとは比べもんにならんけども、私自身も割と元ヤクザさんらが身近に暮らすサグな地域で育ったから、こういう映画を見ると、自分にやりたいことや打ち込めることがあってよかったな~それをそっと見ててくれる親でよかったな~と痛感する。

今の十代の子たちに言いたい。周りに合わせるのがツラくてええねんで。見栄えや人数で、好きなものを判断したらあかんで。学生の時期ってほんの一瞬で、流れに任せててもどないかなるなんて思ってたら痛い目あうで。自分でなんでも選択せなあかん時期がきたときに、自分でチョイスできる人間になっとかんとな。時には妥協も必要なんよ、Kyleが「ママをShepに取られたけどしゃーない」と思えたように…ん?なんかこじつけか?

もっとキャラクターの個性や背景がしっかり描かれてたら、もっと面白い映画になってたかもしれんな。特にレオン(Leon)演じるShepは、なんかのっぺりしていて物足りない。過去を引きずっている感じってもっと「暗さ」や「寡黙さ」以外でも表現できるような役やったら、もっと引き付ける映画になる気が。2Pacは、ハマり役やろな。バーニー・マック(Bernie Mac)が、Shepと高校バスケットボールのチームメイトで今はヤク中ホームレスのFlip役で出てるけど、印象的なのになんかもったいない役柄になってしまってる。映画「Don’t Be a Menace」のマーロン・ウェイアンズ(Marlon Wayans)がKyleの友人役で出演してる。

NAOKO
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↓もう、お腹かかえて笑う、史上最強のコメディ映画!

NAOKO
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Bernie Mac主演の映画いうたら…

サウンドトラック「Above the Rim – The Soundtrack」

サウンドトラックは「Above the Rim – The Soundtrack」。

Above the Rim
  1. Anything (Allstar Remix) / SWV
    スカッと突き抜けたCocoのボーカルと爽やかなサウンドが、サントラのオープニングに相応しい。オリジナルは、1992年リリースのデビュー・アルバム「It’s About Time」の1曲目。かなり流行ったよね~。
  2. Old Time’s Sake / Sweet Sable (Sable Jefferies)
  3. Part Time Lover / H-Town
    ヒューストン出身のヴォーカルグループ、H-Townがねちっこく歌い上げる、スロー・ナンバー。
  4. Big Pimpin’ / Tha Dogg Pound Gangstaz; Dat Nigga Daz, Snoop Doggy Dogg, Nate Dogg & Big Pimpin’ Delemond
    今聴いても、カッコいいな~!メロウなグルーヴ感とレイド・バック感と、ケダルいフロウがたまらん!この翌年の1995年、Tha Dogg Poundは、あのステキなジャケットのデビュー・アルバム「Dogg Food」をリリースするんやな。
  5. Don’t Mean To Turn You On / 2nd II None
  6. Doggie Style / D.J. Rogers
  7. Regulate / Nate Dogg and Warren G.
    映画のエンディング曲で、Warren G.のデビュー曲。1994年リリースのデビュー・アルバム「Regulate… G Funk Era」に収録。Nate Doggなしには成立せえへん曲ですな。
  8. Pour Out A Little Liquor / Thug Life
    1994年リリースしたThug Life唯一のアルバム「Thug Life: Volume I」のファースト・シングル曲。死んだ仲間に捧げる曲で、映画ではクライマックス、2Pac演じるBirdieが、Marlon Wayans演じるBugalooに撃たれるシーンで流れてくる。PVもカッコいいので、観てみて下さいな。
  9. Gonna Give It To Ya / Jewell and Aaron Hall
  10. Afro Puffs / The Lady Of Rage
    「?」なものをかざしているジャケットのアルバム「Necessary Roughness」でお馴染み(?)のRage姐さん。パンチのある、ええフロウしてはるわ。
  11. Jus So Ya No / CPO-Boss Hog
  12. Hoochies Need Love Too / Paradise
  13. I’m Still In Love With You / Al B. Sure!
  14. Crack ‘Em / O.F.T.B
  15. U Bring Da Dog Out / Rhythm & Knowledge
  16. Blowed Away / B Rezell
  17. It’s Not Deep Enough / Jewell
  18. Dogg Pound 4 Life / Tha Dogg Pound Gangstaz; Dat Nigga Daz, Snoop Doggy Dogg & Kurupt the Kingin

映画の舞台はNYなはずなのに、サントラ曲みてわかるようになぜかウェッサイ~。Executive ProducerがSuge Night、Supervising ProducerにはDr. Dreで、Death Row Recordからのリリースやし。

この映画、いたるところで音楽が流れてくる。サントラにはいってへんエエ曲が、割とあるねんよな~。例えば…

Pain / 2Pac and Stretch
Holla if ya hear me / 2Pac
Oh Shit / Pharcyde

特に2Pacの「Pain」!このサントラのカセットには入ってるのにCDにはないねん。この曲、映画のオープニングに流れてきて、Earl Klugh「Living Inside Your Love」のサンプリングと2Pacのフロウの切なさと力強さ、Stretchのストリート感じるフロウとのミックスが、エエ感じの曲なんですわ。冒頭に流れるセリフが「Star Trek V: The Final Frontier(邦題:スター・トレック5 新たなる未知へ)」からなんは有名やな。一度聴いたら耳に残る曲やから、何回も聴いた気になってたわ。CDに入ってたんやと思ってた。2PacとStretchの仲互いがあったから、今後もアルバムに入らへんかったん?StretchもThug Lifeのアルバムに参加してええ味出してくれてたのに。そのStretchは1995年に、2Pacは1996年に他界したしな。

シングル曲となったWarren G.の「Regulate」のB-sideと、Death Row Recordsから15周年記念として2006年にリリースされた「15 Years on Death Row」には入ってるんやけども。

2Pac
2Pac

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