もう25年近く前のこと、私はロサンゼルスのハリウッド通りにあった「L.A. Tattoo」で左肩に5cm四方くらいのANKHのデザインでタトゥーを入れた。
若気の至りで。
確か1994年12月、大学4年の冬休みやったはず。一生懸命バイトして往復の飛行機代を貯めて、その年の夏までの1年間、留学していたWSUに遊びにいった。
その期間に、その当時の相方が連れて行ってくれたLAで、彼がTattoo追加するよ…と寄ったのがこのショップ。その次の日に私も入れることにした。
「50ドルしかタトゥーに使えないんだけれど、小さくていいから肩にANKH入れてもらえる?」と私が尋ねると、マッチョで強面な彫師が「もちろんOK!」と優しい笑顔で言ってくれた。好きなデザインが決まると、楽しませながら彫ってくれた。豪快に喋って、笑って。それがベイビー・レイ(Baby Ray)という、LAでは有名なタトゥー・アーティストだったと知ったのは数年後のこと。
色々あって、数年後そのTattooは除去した。今は、入れたことも取ったことも、いい経験だったと思っている。
そいや、あまりTattooの除去の話は聞かないかもしれないから、書いておこう。
父の勧めで大学病院の形成外科で除去した。
色が皮下深くに入っているため、皮膚の表面をレーザーで除去する方法では無理とのこと。で、絵柄を切除して絵のない皮膚と皮膚を縫い合わせる…といった手術になった。大学病院だから、背後に研修生が数名いる中で施術。
保険適用だったのか、手術の費用は1~2万円もかからなかったはず。父が付き添いで来てくれていて「こんなに安くでできるもんやったんか…」と言っていたのを覚えている。今では保険適用されないかもしれないけど。普通の切開手術と同じような縫い跡と、少しボカシで入っていた墨がほんの少し、その跡のあたりに今でも残ってる。健康診断の時に、わざわざ「この縫い跡、何?」としつこく聞いてくる内科医が1人いたくらいで、傷について何か聞かれたことはない。
手術後の数日は痛みがひどかった。皮膚が裂かれるような痛み。寝られないくらい。片方約2.5cmずつ合計5cmの皮膚を引っ張ってるんだからね。それから5年程度は、寒くなると皮膚がつっぱっているのか、ジンジンした痛みを感じたかな。今では、その痛みも全く無い。
Tattooを入れる・入れないは個人の自由。
ただ、日本の生活ではまだ「刺青」のイメージだから、入れる時には自分のライフスタイルをよく考えてからのほうがいいよね。Tattooが入っていると利用できない温泉やプールなどがあるので、不便することも多いから。
L.A. Tattooでは店員の人に最初スペイン語で話しかけられて、「メキシカンちゃうよ~日本人よ~」いうたらビックリしてたっけ。あの時、メキシカンみたいに色黒で髪の毛もスパイラルで腰くらいまであったからね~。当時は大学で1年間スペイン語とってたから少し話せたのに、今じゃ全くだわ。情けないなぁ…。
Baby Rayの男気ある彫りスタイル、今でも覚えてる。
コメント