ソロ・シンガーとして主役の位置に立つか、今の立ち位置で光り輝くか…映画「Twenty Feet from Stardom(邦題:バックコーラスの歌姫たち)」

Twenty Feet from Stardom (2013) 邦題:バックコーラスの歌姫たち MOVIE | 映画
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2013年公開、世界的シンガー・アーティストを支えてきた女性バックコーラスたちにスポットライトをあてたドキュメンタリー映画、「Twenty Feet from Stardom(邦題:バックコーラスの歌姫たち)」。

原題「20 feet from stardom」の「20フィート」は、メインのアーティストからバックコーラスの彼女たちまでの距離。20フィートは約6メートル。彼女たちはその距離を縮めて、ソロシンガーを夢見ているだろうか、もしくは舞台に華を添える重要な役割であることに誇りを持っているのだろうか。

監督:Morgan Neville
出演:Darlene Love, Merry Clayton, Claudia Lennear, Lisa Fischer, Tata Vega, Judith Hill, The Waters, Sting, Mick Jagger, and more

様々なビッグアーティストには、一流のバックバンドとバックコーラスが欠かせない。私自身、ライブや映像などでバッキングのアーティストに目を奪われることもよくある。彼ら・彼女らは技術だけじゃなく、キラキラした笑顔を放っていたり、しなやかな身のこなしをしていたり・・・、メインのアーティストとの息も抜群だったりする。「彼らがいるからこそ、ビッグアーティストが輝ける」と、私は思ってる。

「20フィート前のあの場所に、私も立ちたい!」という葛藤と戦うこともあるだろう。戦ったあげく、落ちぶれていく人も多いんじゃないだろうか。ある意味、プロフェッショナルなバッキングボーカルは、メインアーティストよりも生き残っていくのが難しいのかもしれない。

この映画に出演しているバッキングボーカルたちは、素晴らしい実力の持ち主であることがこの映画でもわかる。だからこそ、スーパースターの20フィート後ろにいる事が出来るんだろう。

実際、マイケル・ジャクソンの「This Is It」の中で、ジュディス・ヒルはまだ若いながらも、光っていた。私が幼い頃から見聞きしてきたビリー・ジョエルの場合であれば、バッキングのクリスタル・タリエフェロや、マルチな才能を持つマーク・リベラ、ドラムのリバティ・デヴィート(今はビリーバンドから退いた模様)たち・・・彼らを見るのも楽しみの一つだもん。

映画はドキュメンタリーというよりもインタビュー形式で進んでいく。登場する「バックコーラスの歌姫たち」の実力も垣間見れる・・・エルビス・プレスリーやフランク・シナトラなどのバックボーカルを務めたダーレン・ラヴ、ミック・ジャガーの一押しでローリング・ストーンズのバックを務めたメリー・クレイトン、スティービー・ワンダーやチャカ・カーンのバックを務めたタタ・ヴェガ、スティングやルーサー・ヴァンドロス、ローリング・ストーンズなどのバックを務めたリサ・フィッシャーなどなど。

映画に登場する歌姫たちでのセッションは実に豪華!

(2015年鑑賞)

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