1993年発売のデビュー・アルバム「Bacdafucup」後、Big DSが脱退してFredro Starr、Sticky Fingaz、Sonny Seeza(aka Suave)3人となったOnyxのセカンド・アルバム、1995年にリリースした「ALL WE GOT IZ US」。

あの「弾けた坊主アタマ軍団(ごめん)」が、洗練されてカッコよくなって帰ってきた!
デビュー・アルバムと同様、Run DMCのJam Master Jayが創設したJMJ Recordsから発売。Jam Master Jayもエグゼクティブ・プロデューサーの一人として参加していて、このアルバムにはレコーディングした25曲の中から15曲が選曲されたそう。
重いです。ビートもテーマも。なんせ、オープニングから、Sticky Fingazが演じるsuicidal(自殺的)なシーン。
1995年は映画「GET ON THE BUS(邦題:ゲット・オン・ザ・バス)」で描かれているMillion Man Marchもあったり、ヒップホップではコンピレーション・アルバムの「One Million Strong」が発売されてたり。このOnyxのアルバムも、アメリカで生きる黒人の男たちの社会的、政治的問題を取り上げたりで、サウンドだけでなく内容も重たい。
アルバム全体で聴くと、あらためてFredro Starrのプロデュース・センスって光るものがあるし、Onyxのグループとしての団結力、一体感が感じられる。



- Life Or Death (Skit)
- Last Dayz
2ndシングルカット曲。Aretha FranklinがカヴァーしたDonny Hathawayの「Song for You」の一節、”Listen to the melody~”のヴォーカルが響くよね~。エミネム主演で自身の半生を描いた映画「8Mile」に出てくる曲でもあります。フレドロ・スター(Fredro Starr)のプロデュースが光る。「It’s life on the edge, a dangerous way of livin’. Never givin’ a shit, ‘cause we livin’ in it」 - All We Got Is Us (Evil Streets)
しょーもないことで、子どもでも殺されてまう。犯罪、麻薬、殺し合い…悪にまみれたストリート。「悪が蔓延るストリートでは自分達以外には誰も信用でけへん」というPanama P.I.のコーラスも力強くて耳に残る。 - Purse Snatchaz
メンバー3人の見事なrhyming(ライミング/韻踏み)!特にSticky Fingazの”-tion”の連続が凄みがある。この頃のストリートで生きるブラザーたちにとっては、社会とその構造自体が「Purse Snatchers(ひったくり)」なんかもしれんね。 - Shout
前作路線引継ぎながら、さらにパワーアップ。
曲中の「あ~~~い!」って合いの手、野球ファンなら「え?これ、featuring 白井審判?」てなるよな! - I Murder U (Skit)
- Betta Off Dead
Fredro Starrも出演してるヴァンパイア映画「The Addiction(邦題:アディクション 吸血の宴)」に使用されてるとか。 - Live Niguz
1stシングルカットされた曲。1995年のヒップホップ・ドキュメンタリー映画「THE SHOW(邦題:ザ・ショウ)」のサントラに「Live!!」のタイトルで入ってる。命掛けやで、アツくやってやろうぜ!と3人で掛け合いしながらのラップに、Isaac Hayesの「Wherever You Are」のサンプルが効いて、アルバムの中でも華のある曲になってる。 - Punkmotherfukaz
- Most Def
ダークで重いサウンドで、好きな曲の一つ。 - Act Up (Skit)
- Getto Mentalitee
- 2 Wrongs
Sticky Fingazのプロデュース曲。「wrongs don’t make it right but it damn sure make us equal」…悪に悪で返しても善にはならん(白人がやってきた悪に対して俺ら黒人が悪事でやり返しすることで良くはならんが)が、少なくとも平等にはなるやろ、と言うてはる。 - Maintain (Skit)
- Walk In New York
Audio Twoの「Top Billin’」のビートが怪しげにアレンジされて、彼らがニューヨークを闊歩してる雰囲気が伝わる。
ダークで重いんやけど、これ聴くと、肩肘張ってた若かりし頃に戻って魂が復活できるんかして、なんか活き活きする。活き活きというか、生命力が漲る…「生きるで!」みたいな。

ただ…これ以降のアルバム、だんだん彼らの「激しい坊主アタマ軍団」らしさが無くなってきて、ちょっと面白味なくなった気もするかなぁ

セカンド以降は、メンバー以外のプロデュースやら客演が増えたからかな? でもサード・アルバム「Shut ‘Em Down」のほうが、売れたんちゃうん?


コメント