エミー賞等を獲得した、ドン・チードル(Don Cheadle)主演で1999年のTV映画「A Lesson Before Dying(邦題:ジェファーソン/冤罪の死刑囚)」。原作は1993年発売のErnest J. Gainesの小説、「A Lesson Before Dying」。
監督:Joseph Sargent
原作小説:Ernest J. Gaines
出演:Don Cheadle, Cicely Tyson, Mekhi Phifer, Irma P. Hall, Brent Jennings…
1940年代の南部アメリカ。釣りに向かうため歩いていた黒人のJeffersonは、車で通りかかった友人に「乗ってけよ」と言われてしぶしぶ乗ることに。途中で寄ったドラッグストアでの支払いでモメて、知人と白人の店主が撃ち合い、二人とも死んでしまう。その場にいただけのJeffersonだが、白人を射殺した罪で捕まり、なんと裁判で死刑を言い渡される。
黒人が冤罪で死刑になることがどういうことか。この映画はフィクションだけども、現実を真正面からぶつけられた気がする映画。時代が時代…黒人にとっては「無罪を勝ち取る」という概念は無いことにされ(というか、そう思うしかない)、冤罪でも受け入れることを強いられるわけで…
冤罪を着せられた青年Jeffersonの役に「CLOCKERS 邦題: クロッカーズ(1995年)」のメキ・ファイファー(Mekhi Phifer)、その青年に「君はhog(豚)でない、人間なんだ」と教える教師Grant役にドン・チードル(Don Cheadle)。オーバーではない、静かな熱演がほとばしってる。
映画「Clockers」も映画館でみて、VHS買って(まだその時代!)、小説版も読んだほど好き↓
終わるまで、何とも言えない気持ちが消えない。理不尽なことってこれ以上ないんちゃうか?くらい、理不尽。
「(冤罪を晴らせなくても)せめて人間として死なせてあげて…」というお婆ちゃんの思いに、Grant教師は応えようとJeffersonに接する。ほんと何とも言えない気持ちになるけど、人間の尊厳に向き合っていくGrantと、次第に人間として生き抜いていくJeffersonから学ぶことは多いだろう。
冤罪を扱った映画といえば…
「The Hurricane」は実話ベースのお話やけど、もうこの頃は「無実」を求めて立ち向かうことができた…あたりまえのことやけども、ようやくって感じでもあるよね。
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