Diamond Dのセカンド・アルバム、1997年発売の「HATRED, PASSIONS AND INFIDELITY」。
90年代のNYヒップホップ・サウンドも、この頃くらいで終息してきたのかも。アルバム全体は暗い印象だけれども、はっきりリズムを刻む音だから自然にカラダが揺れる…んでしょうか。私が音をとらえる感覚ってそんな表現でしかできないんだけれど、私自身こういった音が好きなのでしょう。
- Intro featuring Kid Capri
- Flowin’ featuring John Dough
- MC Iz My Ambition featuring Don Barron
- No Wonduh (The Projects)
- The Hiatus
- J.D.’s Revenge featuring Gina Thompson and John Dough
- Painz & Strife featuring Pete Rock and Phife
- Can’t Keep My Grands to Myself featuring Mark-Lo and Paradise
- 5 Fingas of Death featuring Fat Joe, Big L, Lord Finesse, A.G.
- This One
- Never featuring Sadat X and K. Terroribul
- Cream N Sunshine featuring Veronica
- Gather Round
- K.T. featuring K. Terorribul
- On Stage featuring K. Terroribul and John Dough
- Epilogue
1996年2月にリリースされたFugeesのアルバム「The Score」で、彼はタイトル曲の「The Score」をプロデュースして評価されたけれど、彼の中ではThe Scoreのプロジェクトはあまり語りたくないものなんだとか。
彼自身、デビュー・アルバム「Stunts, Blunts, and Hip Hop」のリリース以降は、ヒップホップ・シーンの変化や人々の音楽の志向の変化に戸惑っていたようで、デビュー・アルバムのように気軽に楽しんで制作できなかったよう。内容も、前作よりシリアスで暗い印象になっているのもそのせいかも。
Diamond Dのインタビューは↓こちらからどうぞ!
さて、このアルバムですが、シングルカットもされた「J.D.’s Revenge」ではGina Thompsonの歌声がメロディアスで、曲の雰囲気を作っています。「Painz & Strife」はPete RockとATCQのPhifeをフューチャーして、Phifeっぽい曲ですね。T. S. Monkの80年代の曲「Can’t Keep My Hands on Myself」をサンプリングした「Can’t Keep My Grands to Myself」は、このアルバムの中で唯一爽やかソウルなテイスト。
「5 Fingas of Death」は同じプロジェクト(団地)に住んでいたというFat Joeや、Lord Finesse、AG、今は亡きBig Lとコラボしているという贅沢な曲。
その他の曲ではBusta、Sadat Xや、女性シンガーのVeronicaなどの名前が。
殆ど全曲、自身でプロデュースしているこのアルバム。私にとっては、一生聴けるアルバムです。
ほんでもこのアルバム、「怒りの背信」という邦題がわざわざついてるねんけど、なんでなん?(笑)
コメント