in the lyrics:The Death of Emmett Till by Bob Dylan – ボブ・ディランが歌う、公民権運動をさらに加速させた事件の一つ「エメット・ティル事件」

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時間があったので、過去のエントリーをリライトしてたところ、あれ?一つ記事が無くなってるわ~と気づいてん。エメット・ティル(Emmett Till)という少年に起こった出来事。

2Pac
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リライトしてた記事はコチラ↓

それで思い出したのが、ボブ・ディラン(Bob Dylan)の作品で、アルバム「The Bootleg Series, Vol 9: The Witmark Demos: 1962-1964」に入ってる曲の「The Death of Emmett Till」。

エメット・ティル(Emmett Till)…彼を死にいたらしめた事件は、公民権運動をさらに加速させた。ヒップホップなどを通じてアメリカ黒人歴史に興味もった人は、知ってる人も多いやろう。

私の場合、大学生の頃のアメリカン・ヒストリーの授業で、公民権運動が拡大していくなかの一つの事件としてエメット・ティルを知ったんよね(1990年前半、先生は白人のアメリカ人やってんけど)。アメリカで放送されたドキュメンタリー番組のビデオを授業で見せてくれたりして。エメットのママの意向で彼の葬儀は棺を開けたまま行われたんやけど、その公開場面…顔が膨れ上がった屍を目の当たりにして、何とも言えない気持ちになった。その感覚を今でも覚えてるねん。

Remembering Emmett Till – US Civil Rights Trail
Explore the story of Emmett Till’s brutal murder. Visit the sites associated with one of the most notorious and violent incidents of the Civil Rights Movement.

Bob Dylan “The Death of Emmett Till”

Songwriting:Bob Dylan
日本語意訳:NAOKO

’Twas down in Mississippi not so long ago
When a young boy from Chicago town stepped through a Southern door
This boy’s dreadful tragedy I can still remember well
The color of his skin was black and his name was Emmett Till

ちょっと前のミシシッピーで
ある若い少年がシカゴから南部に来たときのことやねんけど
この少年のとんでもない悲劇のこと、今でもよう覚えてるわ
その子は黒人で、名前は「エメット・ティル」

Some men they dragged him to a barn and there they beat him up
They said they had a reason, but I can’t remember what
They tortured him and did some things too evil to repeat
There was screaming sounds inside the barn,
There was laughing sounds out on the street

男らがその子を納屋に引きずってボコボコにしたんや
そいつらは理由があってそうしたっていうてたんやけど
その理由が何やったか思い出されへんわ
そいつらは少年を拷問にかけて
言うに堪えへんほどの極悪非道なことしてん
納屋の中からは叫び声
外の通りでは笑い声

Then they rolled his body down a gulf amidst a bloody red rain
And they threw him in the waters wide to cease his screaming pain
The reason that they killed him there, and I’m sure it ain’t no lie
Was just for the fun of killing’ him and to watch him slowly die

血の雨の中、そいつらは少年の身体を入り江まで転がして
息の根を止めようと少年を川に投げた
そいつらが少年をそこで殺した理由はな、
ほんまのところ少年を殺すのが楽しかったんやろ
ゆっくり死んでいくんを見たかっただけやろ

And then to stop, the United States of yelling for a trial
Two brothers they confessed that they had killed poor Emmett Till
But on the jury there were men who helped the brothers commit this awful crime
And so this trial was a mockery, but nobody there seemed to mind

アメリカ中で裁判への批判がこれ以上大きならんように
その兄弟はエメット・ティルを殺したいうて自白したんや
せやのに陪審員の中にこの兄弟の犯罪を手助けした奴がおってん
せやからこの裁判は茶番やいうねん
でもそいつらにとってはどうでもええことみたいや

I saw the morning papers but I could not bear, to see
The smiling brothers walking’ down the courthouse stairs
For the jury found them innocent and the brothers they went free
While Emmett’s body floats the foam of a Jim Crow southern sea

朝刊見てんけど、見るに堪えられへんかった
あいつら兄弟が裁判所の階段を降りてるとこ
陪審員らがあいつらは無実やいうて
あいつらは釈放されてん
エメットの遺体は
ジム・クロウ法の「南部の海」の泡になって漂っているいうのに

If you can’t speak out against this kind of thing, a crime that’s so unjust
Your eyes are filled with dead men’s dirt, your mind is filled with dust
Your arms and legs they must be in shackles and chains,
and your blood it must refuse to flow
For you to let this human race fall down so God-awful low!

こんな不公平な事件に声を上げられへんねんやったら
あんたは屍ばっかり見ることになるで
あんたの心は灰に埋もれてまうで
あんたの手や足は手かせや足かせに繋がれて
血も止まってまうで
人間をここまで落ちぶれさせるんか!

This song’s just a reminder to remind your fellow man
That this kind of thing still lives today in that ghost-robed Ku Klux Klan
But if all of us folks that thinks alike, if we gave all we could give
We could make this great land of ours a greater place to live

これはあんたらの仲間に覚えておいてもらうための歌や
幽霊みたいな布被ってるKKKがやってるようなことが
今でもまだ起こってるってことやで
でも俺らが同じように思って
みんなができることをやってたら
俺らはこの偉大な国をもっとええとこにできるはずやで

Bob Dylan website: The Death of Emmett Till

エメット・ティル(Emmet Till)の事件

1955年8月。シカゴに住む14歳の黒人少年だったエメット・ティルは、ミシシッピー州のマネーという小さな町に住む親戚の家に遊びに来ていた時に、事件は起こった。

エメットは従兄弟のカーティスや地元の少年達と、お菓子を買いに町のある商店に立ち寄った。その店は若い白人夫婦のロイ・ブライアント(Roy Bryant)とキャロライン・ブライアント(Carolyn Bryant)が経営していて、その日はキャロラインが一人で店番をしていた。夫のロイは仕事で他州まで出張していて、数日後に帰宅する予定だったという。

この時何があったか…エメットがキャロラインに気を引くための口笛を吹いたとか、キャロラインの手を握りデートに誘ったとか(これは後にキャロライン自身が否定してる)、いや特別に無礼に振舞ってもなくて丁寧に言葉を交わして会計して出て行っただけだ…など様々な証言があっていまだに限定できてないようだけど、エメットと少年らが店を出てすぐ、キャロラインは外に止めてある車に置いていた銃を取り出しに走っていったので、少年らはそこから走って逃げたそうな。

そして、キャロラインの夫のロイは、出張から帰宅後にこの事件を知って少年らに復讐をしよう!と探しまわったところ、エメットが大叔父さんの家に滞在していることを知る。ロイはきょうだいのジョンと共謀してエメットを誘拐し、納屋で殴る蹴るの袋叩きの目に合わせた。そしてエメットを車でタラハシー川に連れていって銃で数発撃ったあと、彼の遺体に重りをつけて川に捨てたという。遺体は3日後、タラハシー川に釣りに来てた2人の少年が見つけた。

この事件は全米で注目された。特に、彼の遺体がシカゴに戻った後、エメットの母親メイミー・ティル(Mamie Till Bradley)の希望により彼の葬儀を棺を開けたまま行って、その様子が新聞やTVで報道されたことでも大きな話題となった。

その後、ロイとジョンはエメットを殺人した容疑で起訴されて1955年9月に初公判。ミシシッピー州の小さな町の裁判の陪審員は全員白人。2人に無罪が言い渡された。

NAOKO
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裁判の経緯やその後については、また機会があれば。興味のある方は、ぜひ深堀りしてみてください~

Emmett Till | Federal Bureau of Investigation
The tragic 1955 murder of an African-American teenager in Mississippi shocks the nation.
2Pac
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FBIのウェブサイト↓では、検察報告書と第一審の文字起こしが公開されてるで~

Emmett Till
Emmett Louis Till (1941-1955) was murdered while visiting relatives in LeFlore County, Mississippi. In 1955, two suspects were tried for the murder, but acquitted. In May 2004, the FBI reopened the in...

その他のエメット・ティルに関する曲

エメット・ティルの事件を題材にした歌は、ボブ・ディランの曲の他にも何曲かあるみたいやんなぁ。

UKの女性ラッパー、TrueMendousの「Emmett Till(feat. Masta Ace)」なんていかが?

2022年公開の映画「TILL(邦題:ティル)」

最近では、映画化もされた。2022年公開(日本公開は2023年で、当初はAmazon Prime Videoで公開の予定が、劇場公開に至ったみたいやね)の「TILL(邦題:ティル)」。私、結局、観ることができてへんねんけど。ティルのお母さん、メイミー(Mamie)に焦点があたってる映画なんかな。

映画「TILL(ティル)」

監督:Chinonye Chukwu
出演:Danielle Deadwyler, Jalyn Hall, Frankie Faison, Haley Bennett, Whoopi Goldberg

最近、映画観に行く機会が減ってしまった…というか、もう映画館で観るのは、よほどいい席をとってからじゃないと無理かも。いや、もう無理かも。パニックきそうやから。

NAOKO
NAOKO

パニックもちは、しんどいな…

税法の説明会なんかがホールで開催されることがあるから一度行ったら、開始前に扉しまってから少しやばかったもん。ぞわぞわし出して。前のほうの一番端の席やったし、飲料水持ってたから、少したてば落ち着いてきたけど、これ、真っ暗なってたら無理や!思ったもんなぁ。

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