ローザ・パークス(Rosa Parks)事件が引き金と発展したモントゴメリーの バス・ボイコット 。
ローザ・パークス事件の後、同じアラバマ州のモンゴメリーでは、この状況にどうにかして抗議しよう!という声が高まっていた。それで浮かんだ策が「バス・ボイコット」。
The Montgomery Bus Boycott: A History and Reference Guide (English Edition)
モンゴメリーでのバスの利用者の60%が黒人だったということから思いついたこのボイコット、若き日のマーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King)、ローザ・パークス(Rosa Parks)を始め地域住民の黒人達が立ち上がった。バスを使わないとなると、他の交通手段を考えなきゃいけない。電車も通ってない環境で、車のない家庭も多いからだ。そこで車所有者が車を提供し、乗り場を決めてみんなで乗り合い助け合うといった方法で、交通手段を作った。
もちろん全てが上手くいくわけがない。ボイコット指導者達の家にダイナマイトがしかけられたり、 交通法規違反って名目で逮捕されたり…。皆が「大丈夫だろうか」と思いながらのボイコットだっただろう。結局、バス利用者の黒人90%が賛同したんで大成功!
このボイコット、1956年に最高裁で「交通機関の人種差別は違法」と判決がでるまで1年間続けられたそう。このモンゴメリーでのボイコットの前にも似たようなことが他の地方であったようだけど、こんなに長く続いて、しかも影響を与えることができたのはこれが最初だったようだ。
アメリカでは昔から州に自治権があったので、北部と南部では黒人に対する差別の度合いが違うのはもちろん、余程のことがないと州の法規を変えたりするのは難しかった。でもそれに立ち向かおうと、この頃からさらなるCivil Right Movement(公民権運動)の高まりが黒人達の中に芽生えていきます。
その様子は、キング牧師を演じるのはジェフリー・ライト(Jeffrey Wright)、2001年放映のTV映画「BOYCOTT (邦題:ボイコット 2001年TV映画)」で描かれています。
コメント