1989年公開、スパイク・リー監督の映画「DO THE RIGHT THING(邦題:ドゥ・ザ・ライト・シング)」。
ブラック・ムービーが注目され始めたのはこの映画が公開されてからだ、っていっても過言じゃないってくらい、いろんな影響を与えた映画でしょう。スパイク・リー監督自らが主演もしています。
監督:Spike Lee
出演:Spike Lee、Danny Aiello、John Turturro、Giancarlo Esposito、Joie Lee、Ossie Davis、Ruby Dee、Samuel L. Jackson、Martin Lawrence
ニューヨーク、ハーレムの黒人とイタリア系人との間を描いた作品。中にはアジア系人もでてくる。人種問題を中心に描いたものだが、何度見ても、いろんな角度から様々な人々の背景が見えてきて、色んな感情が湧く。
「Fight the Power」といえども、この映画の中では全てが「黒人万歳!」として映し出されてるわけじゃないように私には思える。黒人自身に警告しているようなシーンも多々あるから。
色んな背景の人々が、色んな考えをもって見れる映画なんじゃないだろうか。もしくはわけもわからず、ただ「Spike Leeの映画ってかっこいい!」「ブラック・カルチャー好きだから観とかないとね!」という感覚だけで観ることになるか?
私自身は20代前半に3回目に見た時に、ようやく映画で描かれている背景や、人間模様が見えてきた。もうきっと10回は見てるだろうけれど、見るたびに何故か後味が悪くなっていく。
イタリア系人の視点で見ると、彼等、すごい扱いをうけていないか?「郷に入れば郷に従え」は、どこまで従っていればいいんだ?自分の店の前で大爆音でステレオかけられたら、誰でも怒るよね?
結局は、この映画は全ての人間に対して「Fight the Power」と呼びかけてる気がする。
そして、気になるのは出演者のサミュエル・L・ジャクソンとマーティン・ローレンス。あたしが初めてこの映画を見たとき、たしか1990年くらいだけれど、実は二人のことは全く知らなかった。しかも、マーティンがこの映画に出演してたことに気づいたのは、2000年になってからじゃないだろうか?
スパイク・リー映画のどの映画もだけれど、この映画も色使いが素敵。この映画は赤色がテーマ・カラーだったのだろうか? あと、空気が澄んで見える色味というか、発色がいいっていうのか・・・。
しかしこの映画のオープニング、パブリック・エナミーの音楽にあわせて女性がシャドーボクシングしながら踊ってるのが延々続くんだけれど、だんだん見ていて疲れてしまう。そういった感覚もこの映画のテーマの一つなんだろうか?
スパイク・リー監督の作品で好きなのは…
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