アウトキャスト（Outkast）が1998年発売したアルバム、「Aquemini」の中の１曲、「Rosa Parks」は彼女の名前から。ローザ・パークスのある行動が発端となって、バス・ボイコットに繋がる。
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バス・ボイコットに発展したローザ・パークス事件
まだ南部ではsegrigation/セグリゲーション（「Jim Crow」ともいう「人種差別」のこと）があった頃の1955年12月、アラバマ州モンゴメリーでの出来事。バスは公共機関だから、当たり前にcolored（有色/黒人）とwhites（白人）で座る場所が違った。 待ち合い室も柵で区切られてて、バスの中は白人が前方で黒人は後方。
ある日、ローザ・パークス（Rosa Parks）はバスに乗って白人の席のすぐ後ろに座っていたらしいんだけど、 白人席がいっぱいになったので、運転手がパークスに「後で乗り込んできた白人のために席を譲るように」と命令したらしい。そして、彼女はその指示に従わなかったために逮捕されることになってしまった。きっとそこは黒人席だったはずなのに。
この事件が引き金となって、大規模なバス・ボイコット事件へと発展したのよね。彼女の行動に勇気づけられた人、それでやっと目がさめて人間としての自我が目覚めた人。彼女はそれだけ大きな影響を与え、この先の出来事を可能にする発端となった人。バス・ボイコットには、若く、まだこの土地に来て間もない、あのマーティン・ルーサー・キング（Martin Luther King）が指揮をとることに。
その様子は映画の「BOYCOTT (邦題：ボイコット 2001年TV映画）」で描かれています。
キング牧師を演じるのはジェフリー・ライト（Jeffrey Wright）、2001年放映のTV映画「BOYCOTT (邦題：ボイコット）」
Outkastは彼らの曲「Rosa Parks」の中で、パークスさんの行動をリスペクトしつつ、自分達自身をアピールしてるんよね。手拍子が心地いい、元気が出てくる曲になっとります。でもこの曲に対してパークスさんが訴えちゃったりなんかして、一悶着ありました。
ローザ・パークスのおいたち
1913年2月、ローザ・パークスはアラバマ州タスキーギーで生まれた。2歳の時に両親は離婚し、母親に連れられて母方の家族と暮らすことに。元奴隷の祖父母のもと、人種差別が色濃い地域で、精神的・身体的暴力を経験してきた。11~12歳の頃には一度学校をやめて、白人の家の掃除担当として働きながら祖母と母の介護しなければならなくなった。
1932年、ローザは19歳でNAACP（National Association for the Advancement of Colored People / 全米黒人地位向上協会）のメンバーでもあった理髪店を営むレイモンド・パークス（Raymond Parks）と結婚。レイモンドの勧めとサポートもあって高校に通い、卒業。まだ、黒人児童の役80％が高校すら通えない時代だった。レイモンドは、モンゴメリー労働組合に参加したり、スコッツボロー事件（1931年に起こった黒人9人により白人女性2人をレイプしたとされる事件）で冤罪をかけられた黒人少年達を支援したりなど、活動的に人権運動に参加する人だった。その影響を受けてローザも市民運動に興味を持ち（夫は危ないからやめとけいうたけど、自分自身を止めることができなかったそう）、1943年にNAACPモンゴメリー支部に加入し、当時のNAACPの代表であるエドガー・ニクソン（E. D. Nixon）氏の秘書役を務めていた。エメット・ティル（Emmett Till）事件など、公民権運動の機運を高めてきた事件に関する会議や集会にも参加していたという。
あれ？エメット・ティル（Emmett Till）事件について書いた記事が無くなってる…サイト移行したときに抜けてしもたんか…また機会あれば…
14歳の黒人少年エメット・ティルは、白人女性に口笛を吹いてナンパ行為をしたという因縁をつけられ、リンチされて殺害されたんよ。
こういったバックグラウンドもあって、1955年12月、彼女は仕事帰りのバスで白人に対して「黒人座席」を譲らなかったんですね。
ローザ・パークスの自伝 >> Rosa Parks: My Story
参考ウェブサイト：
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