楽しい新年を迎えたのに…白人警官による黒人青年銃殺事件を描いた実話ベースの映画「Fruitvale Station(邦題:フルートベール駅で)」

Fruitvale Station (2013) 邦題:フルートベイル駅で MOVIE | 映画
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カリフォルニア州オークランドのフルートベール駅で、22歳の黒人青年オスカー・ブラントが白人警官に銃殺された出来事を描いた、実際に起こった事件を描いた映画、2013年公開の「Fruitvale Station(邦題:フルートベール駅で)」。

Fruitvale Station (2013) 邦題:フルートベイル駅で

監督・脚本:Ryan Coogler
出演:Michael B. Jordan, Melonie Diaz, Octavia Spencer, and more

悲劇は、2009年元日の早朝に起こる。新年を幸せに包まれたBART(Bay Area Rapid Transit / ベイエリア高速鉄道)の車中で迎えた青年たち。平穏に過ぎるはずの朝だったのに・・・。

映画の大半は、その事件の瞬間まで、オスカー自身がどんな生活を送っていたかが描かれている。ちょっと前まではクスリの売人だったりしたけれど、娘のいい父親になろうと、何とか現状から抜け出そうとしていた矢先の事件だった。頑張ることは無駄なんだろうか?なんて思ってしまう。

2015年の今でも、この映画で描かれている類の事件が起こる。逆(黒人が白人警官を襲う)もまた然り。以前のようにこのサイトに取り上げようとしても、また次から次に事件が起こっている。

警官となることで知らずに「横暴」が身につくんだろうか?はたまた、横暴な人が警官を目指していたりするのか?黒人だから?白人だから?理由もなく嫌いで仕方がないのか?例えば、アメリカが銃社会でなければ、どうなんだろう?日本のように、警察であっても銃の引き金を引くことは容易にできないとしたら。殴り合って殺し合うだろうか?

こういう事件を見聞きすると、「人間は結局、エゴの塊は他人の力でほぐすことはできないんだろうか?」と思ってしまう。お互いがうまくやっていく方が、人間にとってプラスなものを生み出すだろうに。

青年オスカーのママを演じたオクタビア・スペンサーが映画を締めている。彼女はこの映画の資金集めも買って出たらしい。プロデューサーには、フォレスト・ウィテカーの名前が。マイケル・B・ジョーダンがオスカーを自然に演じている。

NAOKO
NAOKO

オクタビア・スペンサーいうたら映画「The Help」もね!

オスカーが撃たれたシーンは、実際に彼が撃たれたFruitvale駅で撮影されたそうだ(IMDBより)。彼が倒れたシーンの壁には、その銃弾の跡があるらしい。実際の事件の様子が、周囲の人がスマートフォンで撮っていた映像で残っているのが、時代やね。

2015年5月掲載

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