Outkastの2人が主演、1930年代アメリカ南部の泥臭さとオシャレさを感じる映画「Idlewild(邦題:アイドルワイルド)」

Idlewild アイドルワイルド MOVIE | 映画
ALL ENTRIES | すべてMOVIE | 映画

ジョージア州はアトランタ出身のヒップホップ・デュオ、Outkastの2人が主演する2006年公開の映画「Idlewild(邦題: アイドルワイルド)」。

時代は1930年、舞台はアメリカ南部、ジョージア州アイドルワイルド。全く違う家庭環境で育ってきた二人の幼なじみ、ルースター(Antwan Patton a/k/a Big Boi)とパーシヴァル(Andre Benjamin a/k/a Andre 3000)。ルースターはギャングが経営するバーのシンガーになり、パーシヴァルは父親の稼業の葬儀屋を手伝いながらルースターのいるバーでピアノを弾いている。そしてある日、ルースターは、ある現場に居合わせてしまったことが引き金となって・・・

Idlewild 邦題:アイドルワイルド (2006)

監督・脚本:Bryan Barber
出演:Andre Benjamin, Big Boi, Paula Patton, Terrence Howard, Macy Gray, Malinda Williams, Paula Jai Parker

アーティスティックに傾き過ぎた映画なのかな?と思いきや、後半に行くほどテンポがよくなって面白かった。南部のいい意味での泥臭さと色合い、ミュージカルやアートな部分ではニューヨークテイストを感じるオシャレな仕上がり。監督のBryan BarberがOUTKASTのPVの制作を多数手がけているのもあってか、魅せてくれます。

オイタしながらも家族へ愛情を注ぐ努力をして生活を支えてた歌い手が、偶然が偶然を呼んでギャングに絡まれたことに対して自然に自ら立ち向かっていく。かたや、父親の稼業を継ぐか自分の才能に挑戦することを取るか惚れた女に身を任せてしまうのか選択を迫られる…。

人生には誰しも、選択を迫られる時期がくる。何が原因であれ、自分で決断したなら信じて前を進んでいけばいい。そうしてたら、偶然が必然になるのかな…なんてことを、Outkastが演じる2人の幼なじみが繰り広げる物語に感じた。時折挿まれる聖書と教会の描かれ方が、私には印象に残ったかな。

この映画、アンドレ3000の天性の才能が随所にちりばめられてる。葬儀屋として物静かできちんとしている人間って、彼自身とはかけ離れているように思えるけれど、すごく似合ってた。

実は、私はアンドレの方が持って生まれた雰囲気と才能を感じる点で昔は好みだったけれど、「Speakerboxxx/the Love Below」で決定的にビッグ・ボウイのフロウに耳がいく人になりました。とはいえ、やっぱり私は2人のフュージョンを感じる「OUTKAST」が好きなのです。

ビッグ・ボウイの、巻き込まれたのに何故か頑張っちゃってる歌手姿も、すごくハマっていました。エンドロールは、アンドレ3000による「When I Look In Your Eyes」、舞台で歌いながら・・・これだけでエンターテインメント。オシャレで、アンドレの魅力たっぷり。ポーラ・パットンの歌のシーンは、自分自身で歌ってるのかな?すごくよかった、自分で歌ってなかったとしても、良かった。

この映画と同タイトルのアルバムは、実はこの映画のサントラという位置づけではないようで、映画に登場しない曲も含まれてます。もともとそれ以前のアルバム、「Big Boi and Dre Present…OutKast」と「Speakerboxxx/the Love Below」に入ってる曲がほとんど。IMDBでは、当初この映画はタイトルを「Speakerboxxx」として撮り始めてたとの記載もありました。でも、「CARMEN; A HIP HOPERA (2001) 邦題:カルメン;ヒップ・ホペラ」のようなミュージカル映画ではなく、物語や演技が楽しめる作品だと思います。

テレンス・ハワードが、ムカつかせる役柄。その他、メイシー・グレイやパティ・ラベルがでてます。パティは一瞬だけれど。

(2014年5月 DVDにて鑑賞)

コメント

タイトルとURLをコピーしました