1992年発売、ガールズ3人グループ TLCのデビューアルバム「Ooooooohhh… On the TLC Tip」
このアルバム発売当時、大学生の私。1993年頃からバギーパンツ履くようになりましたわよ。
留学から帰ってきて、1994年の冬に1か月遊びにアメリカに行ったときには、セカンド・アルバムの「CrazySexyCool」が発売された後で、MTVでは「Creep」がヘビーローテーションしてました。
それでも、私にとってのTLCはこのデビュー・アルバム。ガールズグループや女性ヴォーカル、女性ラッパーが出てきだした90年前半…デビュー当時から、彼女らの個性は唯一無二だったな~って、今でも思う。
TLCが歌う曲は、このデビュー・アルバムからすでに、フェミニズムや女性の自立、女性に対するステレオタイプの破壊、safe sex、自己肯定などのテーマを扱っていたりする。彼女らのstand tall(堂々とした)姿がまた、カッコよく映った。私も1973年生まれだから彼女達と年が近いし。
ジャンル分けすると、R&Bともいえない、Hip Hopでもない、Danceミュージックにも分けられへんよなぁ。T-Bozのハスキーボイス、Chilliの意外とオトナなヴォーカル、そして今は亡きLeft-Eyeの流れるラップスタイル…3人の個性が集まって、「彼女ららしさ」で確立されたスタイル。
- Intro
- Ain’t 2 Proud 2 Beg
シングルカット第一弾の曲。「オンナも自分のオトコにヤリたい!って言って何が悪いの?アタシがアイツのものなら、アイツもアタシのものなんだし!」と女性が受け身である必要ないと歌ってる曲。私のスキなラインは、”2 inches or a yard rock hard or if it’s saggin’, (I ain’t too proud to beg)”!笑 3人がそれぞれ個性を活かしたパートを披露。Average White Bandの「School Boy Crush」などをサンプルしたメロディーが3人の各パートに合わせた曲調になっていて見事。強い女を感じます。 - Shock Dat Monkey
- Intermission I (interlude)
- Hat 2 da Back
第4弾シングル。「私はわたし。キャップを逆向きに被って、バギーパンツを腰履きするのが好きな女の子(何が悪いねん!)」「なんやねん、女やからいうて野球帽被ったらあかんいうんか、ふざけんな」言うてはります。 - Das da Way We Like ‘Em
Marley MarlプロデュースでDallas Austinプロデュース曲とはまた違ったテイスト。スクラッチやキャッチーなフックでいい音色の80s後半テイストも残しつつ、Left-Eye、T-Boz、Chilliの順に「私はこうなの!」とバキバキのラップで聴かせてくれます。 - What About Your Friends
- His Story
ドラマテックなNew Jack Swing的曲調でカッコいい。歌詞にもでてくる名前「Tawana Brawley」は、1987年に15歳で白人の男6人に4日間監禁されて、6人の男にレイプにあったという女の子。大陪審 (grand jury)でTawanaが嘘をついているなどとされ、男たちは不起訴となった模様。この歌では「いつもみんな信じるのは”his story”、アタシの話は時間の無駄ってさ」と歌ってる。 - Intermission II (interlude)
- Bad by Myself
- Somethin’ You Wanna Know
- Baby-Baby-Baby
- This Is How It Should Be Done
- Depend on Myself
- Conclusion
Tawana Brawley事件の論争は、関係者が亡くなっていく中、今もまだ続いてるみたいやね。
ほとんどの曲をDallas Austinがプロデュース。その他には、Babyface、L.A. Reid、Jermaine DupriやMarley Marlなど。さすがうまいことまとめた曲ばかりです。
シングル曲(トラックリストの2、5、7、12)を全部集めたPVを持っていて(もちろんVHS)、擦り切れるほど見たなぁ。キレッキレのダンスで、かっこよかった。今でもあるけど、再生できるんやろか?一応うちにデッキあるねんけど、使ってへんので怖くていれられへんのよ。
2002年にLeft-Eyeが事故で亡くなってからも、TLCは解散してないんよね。難病(鎌状赤血球性疾患)を抱え、脳腫瘍や破産などを乗り越えてきたT-Bozと、相変わらず筋肉ムキムキで踊りまくるChilliは折を見て活動を続けてる。今年2023年のライブがYouTubeであったので見たんだけれど、もうなんか、感動だね。
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