SCRIBBLE BUBBLE

イラストレーター を辞めたワケ いろんな制限がでてきたこと

このサイトでも書いていますが、私は2000年から2010年頃まで、フリーランスのイラストレーターとして活動していたのです。アメリカのブラックカルチャー(音楽・映画、歴史など)全般のブログとイラストレーターとしての活動を中心とした自身のウェブサイトを立ち上げ、そこからイラストの受注制作を請けていました。2003年までは会社員しながら(某文具メーカーのデザイナー職)だけれど。
このサイトに掲載しているイラストは全て、その当時に描いたもの。
名残惜しいので、GALLERYのページで制作してきたイラストの一部を掲載しています。
>> GALLERY

会社員を辞める前に結婚して、夫が某士業を始めたためにそのサポートをしながらだったけれど、イラスト制作で自分で食べていけるくらいは稼げてきてました。30~35歳の頃は、睡眠時間1~2時間ということもしょっちゅう。だけど、描くと没頭できるし、クライアントとあれこれやり取りするのが楽しかった。アフロアメリカンからの依頼もちょこちょこ入って、イラスト制作を超えた経験もできていたし。

それが、ある頃から描くことが苦痛になっていくのです。
「なぜ私に依頼してくるんだろう?」といった仕事が多くなってきたんですよね。私はウェブでしか依頼を受け付けてなかったので、皆が私がどんなイラスト描くか知ってるはずなのに・・・。わからないながらも睡眠時間削ってトライ。だからか、依頼者の皆さんは満足して下さっていた。でも、私はどんどんわからなくなっていってたんですね。

そして、スパッとイラストレーターを辞めた。
もともと私は日本と世界と繋げる仕事にも興味を持っていて何とか英語でもコミュニケーションとれるので、「夫の手伝い」の枠を超えて、日本で起業や就職、生活をしたい外国人・外国法人や日本の方々をサポートすることに専念することに。それまで夫を手伝いしている中で、ある企業の顧問をしていたので、税務・労務管理も一通り経験したことも大きかったと思う。それからもう10年以上たった今では、様々な国の人とコミュニケーションを取りながら、人の人生を左右するほどプレッシャーのかかる仕事ではあるけれど、まぁ、何とかやっている。

先日、元クライアントでステキなイベンター・コーディネーターの方から、イラスト制作の依頼で連絡を頂いた。そのこともあって、もともと書きたかった「イラストレーターを辞めたワケ」をここに残しておこうと思う。

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イラストレーター を辞めることになった決め手

私が満足できないので、おそらくクライアントやそのイラストを見る人も満足しないんじゃないかな・・・と、思ったから。

それを感じさせたのが、一番最大のお仕事だった。
有名な日本のゲームメーカーの米国子会社からの依頼。米国向けのゲームのキャラクターデザインのお仕事。キャラクターが動いているのを見て感動した。しかもそのキャラクターをモーション化したのが、日本の大手映像制作プロダクション会社。報酬もすごくよかった!8体ほど描いたんだったっけな・・・メーカーの指示どおり修正していくと、全く私が納得いかないキャラクターに仕上がってしまった。気に入った、納得のいくキャラクターは2体ほどだった。

というのが、米国で発売するものだったからか、年齢指定や宗教上の理由などでイラストに取り入れる図柄にかなりの制限があったのです(しかもラフを起こした後に指摘された)。ストリート系のヒップホッパーや、LAテイストのスケートボーダー、ゴスロリ系・・・などの雰囲気でと各キャラクターのイメージを伝えられていたこともあって、その雰囲気に合わせてtattooが入ってたり、クロス(十字架)やスカルのモチーフが入っていたり・・・といったキャラを描いたところ、鉛筆ラフではOKだったのにillustratorでラフ起こししたものを提示すると、あのモチーフはダメだなど、キャラクターのイメージを創ってるモチーフがことごとく使えない。色使いも制限されることに。

今考えたら、私のヒアリング不足も否めないのだけれど、ラフ前に制限について聞かされていれば、もっと違ったバランスのとれたキャラクターを提案できていた気がする。

私は、自分で「アーティスト」なんて言えるような芸術家肌ではないのです。
だからか、依頼者と一緒に作り上げていく感覚がスキだったんだろう。初期~中期は、ほとんどの依頼がそうやって楽しめたのに、不思議なことにペイが良くなるほど「?」な仕事になっていった。

私は身体を壊すだけになっちゃうかも・・・と思った時が辞め時でした。

ペンネームにクレームがあったこと

私のペンネームは、私の名前と細かいスパイラルパーマをあてていることが多かった(実際天然パーマだし)で、ブラックカルチャー好きだということを全部感じられるものを・・・と付けたものでした。ペンネームにする以前から、私をそう呼ぶ人もいたことも事実。

イラスト制作を辞める少し前に、クライアントのある方から(米国在住の日本人の方)、彼女の友人(アフロアメリカンの女性)が私のイラストを気に入ってくれたのだけれど、「彼女に私の名前を伝えるのはためらう」だったか、「その友人に私のペンネームを伝えたがあまりいい気していなかった」・・・だか、そんなようなことを言われたんです。

おそらく彼女は悪気なしに、思ったとおりか事実を私に伝えただけなんだろう。

直接そのご友人から言われたのなら、こちらも由来を説明したり何か伝えることができたのだけれど、なんだかどうでもよくなった。彼女達の気持ちは背景わかってるから理解できるし、議論するほどのことでもない。ただ、「何も理由も聞かずに、自分達の目線だけで、人の名前のことをどうこう言えるんだ」と思った。ペンネームは実は私の本名だったとしても、同じ反応だったんだろうか?

もともと私は、ブラックカルチャーに興味はあったけれど、至上主義ではない。一つの文化や歴史として、興味があったし尊重してきたつもり。けれど、この時に私が言われたことに関係なく、世界を知れば知るほど、正直「アメリカって差別意識が逆差別していることも多いよなぁ。アメリカで生きるってこういうことなのかもね。」と思い出したのもこの頃。

様々な国を訪れ、色々な国の人とコミュニケーションをとるようになったからだろうか。もう40歳にもなるのだから、アメリカだけじゃなくもっと広い世界を見ようと、強く思うようになった頃でもあった。

そして、私なりに意味があって付けたペンネームだったけれど、以外にあっさり、どうでもよくなった。世界は広い。お互いが許容し合える社会に居たい。もう人生半分は生きてきたんだから、そろそろ世界に視野を広げよう。人種の壁を超えて、世界がある、皆地球人!と思っているんだったら・・・と。私の名前は「直子」なのだけれど、つけられた理由も響きも気に入っているし、もう本名でいいやと。

実際、私のその頃のサイトをみたアフロアメリカンの女性からBBS(掲示板、なつかしー!)で「あなたのイラストはMOSCHINOみたいね(レトロ感?)。ブラックでもないのに、ブラックの真似してんじゃねーよ」的な嫌味を書き込まれたことがある。英語は読めないと思ったのかもしれない。その時は、直接その人とやりとりできたのでこちらの気持ちとバックグラウンドをツラツラ書いたら、彼女はわかってくれた。難癖つけてくるのは決まってアメリカンの黒人女性なのは、何でなんだろうか?黒人男性からは言われたことがないし、ジャマイカンやアフリカンの女性は何も言わずとも受け入れてくれるのにね。

今となっては

ありがたいことに、辞めてからも描いてくれと言ってくださる方もいました。
ただ、私は辞めると決めたら、誰に対しても描きません。平等に。
しかも、もう10年ものブランクがあって色々環境も変化したので、イラストを描ける体制が整っていないし・・・身体が、その状態でない!のでもう無理ですね。

パニック障害であることは既にここでも書いていますが、他に右手があまりいうこときかないこともあるのです。実は私、ペンタブは一切使わず(持っていたのに)マウスで描いてたのですが(というかマウスでないと描けない)、その作業をずっとやってしまうと恐らく右手・右腕が動かなくなると思います。暫くサポーターしてた時期もあるのですが・・・もう身体にムリをさせずに生きていきたいので。

これで、イラストレーターを辞めたワケです。
もし老後にヒマができたら、気ままに自分のスキなものだけ描くことはあるかもしれないけれど。

イラストやデザインの制作は、小学生の頃から「手に職を付けたい」と思っていた私のやりたいことの一つでした。でも全てではなかった。それがよかったと思う。人生、色んなことに挑戦できるほうが面白いから。今の仕事も、中学生の頃くらいから思ってたことかもしれない。だから英語がスキだった。外国で生活したいとか、そんな思いはあまりないのよね。四季のある日本の地理と景色、食事は、捨てがたいの。お米はあまり食べないけれど(パンも)。

ツラツラ書いたけど、またいつか、イラストレーターになったワケでも書こうか。

小学生の頃にペン先やスクリーントーン使ってマンガを描いてた。その頃に好きだったイラスト、構図、世界観が江口寿史の「ストップ!!ひばりくん!」、鳥山明の「Dr.スランプ」、それと高橋留美子の「うる星やつら」。

特に「ひばりくん」と「スランプ」は、小学生ながらキャラクターや風景のデザインがオシャレだな~と引き込まれていた。ひばりくんの設定にも、なんだか憧れてて。小学生でね~(笑)。



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