クイーン・ラティファを映画でしか知らない・・・という人もいるかもしれないが、ヒップホップ好きなら絶対これは聴いてほしい!という彼女の3作目アルバム 、1993年発売「Black Reign」。
ちょうどこのアルバムがでた1993年のクリスマスから年明けに約3週間ほどNYに滞在していて、地下鉄乗って一人であちこち歩き回ってた時に聴いていた。灰色の空、冬の寒いNYにぴったり合う。重たいbassが心地いい。
ラストの「Winki’s Theme」は、ラティファがプレゼントしたバイクで事故して他界してしまった彼女の兄、Lancelot aka Winkiに捧げた曲。事故はプレゼントした2ヶ月後に起きてしまった。ラティファは、兄の事故を自分のせいだと責任を感じていたという。
- Black Hand Side
- Listen 2 Me
- I Can’t Understand
- Rough
- 4 The D.J.’s
- Bring The Flavor
- Coochie Bang
- Superstar
- No Work
- Just A Flow (Interlude)
- Just Another Day
- U.N.I.T.Y.
- Weekend Love
- Mood Is Right
- Winki’s Theme
1曲目、The Isley Brothersの「Hello It’s Me」をサンプリングした「Black Hand Side」で、勢いよく幕開け。
女性であるからというだけで蔑まれたり、DV受けたりbitchやhoeなどと軽々しく呼ばれたりしないでと訴える「U.N.I.T.Y.」は当時、MTVでひっきりなしに流れていた。1994年にシングルカットされて、1995年にはbest rap solo performanceでグラミー賞を獲得。レゲエでも同じフレーズ使ってた曲、でてたっけ。サンプリングはThe Crusadersの「A Message From Inner City」。PVでは亡くなった兄のバイクの鍵を身に着けているそう。
「I Can’t Understand」では、Ray Bryantの「Quizas, Quizas, Quizas」をサンプリング。Latifahの父親がジャズ好きだったことで、彼女の曲にはチラチラとジャズのサンプリングが上手く使われている。
「Rough」ではHeavy D、KRS-ONE、Treachがパンチきかせていてかっこいい。
Kay Geeプロデュースの「Weekend Love」はレゲエ・シンガーのTony Rebelとやってるかわいい曲で、ラティファは歌で勝負しております。Interludeの「4 the D.J.’s」の音もこの時代っぽくっていい。
哀愁あるメロディが印象的な「Just Another Day」は、危険が溢れて荒れてはいるけれど、自分の原点であり、居心地がいいhoodを歌った曲。歌部分は切なく、ラップ部分はパワフルにずっしりで、カッコいい1曲。
きっとこのアルバムは、一生身近に置いておく一枚。
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