In the Lyrics: Runnin’ by ファーサイド 成長を感じるセカンド・アルバム「Labcabincalifornia」からの名曲!心に沁みる…

Runnin' by Pharcyde MUSIC | 音楽
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先日、The Pharcydeのセカンド・アルバム「Labcabincalifornia」を引っ張り出して大好きな「Runnin’」を聞いてたら、あらためて自分が10代の頃を懐かしく思い出した。

Pharcydeのメンバー達は私より2~3つ年上。Slimkid3、Imani、Booty Brownは中学・高校時代にすでにダンサーとして活躍していて、TVコメディー番組「In Living Color」にも出演していたこともある。番組出演がキッカケで人脈ができて、Fatlipが加入して、ラップを本格的に始めるようになったそう。1992年に発売したデビューアルバムが高評価で、彼らはヒップホップ界で有名になった。

この「Runnin’」が入っているセカンド・アルバムをリリースする頃には、ラップで成功できていることに喜びつつも、自分たちを取り巻く環境の変化などに戸惑いもあったんだろう。いや、ずっと学生の頃から戸惑ってきたけれど、そうしてばかりもいられないという時期がきたんだ…ということがこの「Runnin’」で表現されているのかな。

Runnin' by Pharcyde

Runnin’ / The Pharcyde

from the album, Labcabincalifornia
日本語意訳:NAOKO

Can’t keep running away
ずっと逃げてばっかりしてられへん

[Fatlip’s verse]
I must admit on some occasions
I went out like a punk and a chump
Or a sucka or something to that effect
Respect I used to never get
Cuz all I got was upset
When niggas used to be like
「What’s, up fool!」
And tried to sweat a nigga like the Lip1
For no reason at all
I can recall Crip2 niggas throwin’ Cs3 in my face

オレはたいがいアホでマヌケで、カスってか…
まぁ、そんなヤツやったいうんは認めるわ
人からリスペクトされることなんかあれへんかった
ムカついてばっかりやったからな
…ちゅうのも、あいつらが
「おぉ、どアホ!なにやっとん」いうて
オレにいらんことしようとしてきて
なんやわからんけど
クリップスの奴らがオレの顔に
C(ギャング・サイン)してきたんは覚えてるわ

Down the hall I’m kicking it
in the back of the school eating chicken at three
Wonderin’ why is everybody always pickin’ on me
I tried to talk and tell them,
Chill I did nothin’ to deserve this
But when it didn’t work
I wasn’t scared just real nervous and unprepared
To deal with scrappin’ no doubt

廊下の奥で一息ついて
降車の裏で3時にチキン食うとった
「なんでみんないつもオレにいらんことしてくるんやろ?」って思いながら…
んで、みんなにいうたろって思ってん
「待てや、オレ、そんなんされる覚えないで」って
でもそれができへんかったから
オレはただイライラしてるだけで
ケンカまでする覚悟はあれへんかった

My pappy never told me how to knock a nigga out
But now in ’95 I must survive as a man on my own
Fuck around with Fatlip yes ya get blown
I’m not tryin’ to show no macho is shown
But when it’s on, if it’s on, then it’s on

オレのオトンはどうやってあんなヤツらを片付けたんかは教えてくれへんかった
でももう1995年や オレは独り立ちしてやっていかなあかんねん
オレにかまうヤツはいてまうで
男らしく見せたろうってしてるわけやない
せやけど、やらなあかんときはやったるで

Can’t keep running away
ずっと逃げてばっかりはしてられへん

[Slimkid3’s verse]
One, two,  so listen here
There comes a time in every man’s life
When he’s gotta handle shit up on his own
Can’t depend on friends to help you in a squeeze
Please, they got problems of their own

1、2 まぁ、聞いてや
誰の人生にも、自分自身でケリつけなアカンときがくる
トラブっててもツレの助けなんかアテにならへん
アイツらもアイツらなりの問題を抱えとんねん

Down for the count on seven
chickenshits don’t get to heaven4
‘Til they faced these fears in these fear zones
Used to get jacked5 back in high school I played it cool
Just so some real shit won’t get full blown6

ノックダウンしてカウント7やけど
ゾーン入って死にかけるまでくたばれへんヤツら
高校生くらいの時は鍛えまくってたからへっちゃらやった
しょうもないことには動じへんかったわ

Bein’ where I’m from
They let the smoke come quicker than
an evil redneck could lynch a helpless colored figure and
As a victim I invented low-key
Till the keyhole itself got lower than me7

オレはまだここにおる
ヤツらは悪魔みたいな差別主義の白人らが何もしてへん黒人をリンチするんよりも早くいてこましにくんねん
カモにされたオレは目立たへんように
大人しくやり過ごすんを覚えてん

So I stood up and let my free form form free
Said I’m gonna get some before they knockin’ out me
I don’t sweat it
I let the bullshit blow in the breeze
In other words just freeze8

で、オレは立ち上がって俺らしくやることにしてん
アイツらがオレに仕掛けてくる前に
オレもちょっとやってみようと思て
オレはウジウジしたりせえへん
つまらんことは無視しとったらええねん
「フリーズしたまま」や…知らんけど

Can’t keep running away
ずっと逃げてばっかりしてられへんねん

[Imani’s verse]
It’s 1995
now that I’m older, stress weighs on my shoulders
Heavy as boulders
but I told y’all
Until the day that I die
I still will be a soldier and that’s all I told ya
And that’s all I showed ya
And all this calamity is rippin’ my sanity
Can it be that I am a celebrity
Whose on the brink of insanity

1995年やで
オレももう大人になって
なんかしんどくなってきた
岩みたいに肩にのしかかってるわ
せやけど、オレいうたやん?
死ぬまで戦うねん
オレが言うたのはそれだけ
オレが見せたんはそれだけ
今までのイヤな思いが爆発しそうやわ
ひょっとしてオレ、狂気の沙汰寸前のセレブ気取りか?

Now don’t be wishin’ of switchin’ any positions with me
Cuz when you in my position, it ain’t never easy
To do any type of maintainin’
Cuz all this gamin’ and famin’ from entertainin’
Is hella straining to the brain and…
But I can’t keep runnin’
I just gotta keep keen and cunnin’…

オレと変わりたいわ~なんか思わんとき
オレみたいになったら耐えられへんで
エンターテイメント界で勝負して成功しても
ほんま気が張ってばっかりで
オレはずっと逃げてられへんねん
オレはキレてて抜け目なくやってんとアカンねん

Can’t keep running away
ずっと逃げてられへんねんって

  1. Lip:LipってLが大文字だから固有名詞な気がするけれど、何のことかわからないので訳さずにおいておきます。 ↩︎
  2. Crip:LAのギャング団の一つ、Cripsのこと。 ↩︎
  3. Cs:ギャング内では、指でCをつくるのが、Cripsを象徴するサイン。 ↩︎
  4. Down~heaven:「俺は一度倒れても、簡単にくたばらない」という意味に捉えたんだけどどうだろう? ↩︎
  5. get jacked:筋肉ムキムキにすることを言うらしい? ↩︎
  6. Just~blown:たぶん、これも前の部分と同じようなことを言っているような気がしてこの訳に決めた。 ↩︎
  7. As a ~ me:low-keyは「控えめな、派手でない」や「大人しい」という意味があるので、それとkeyholeを関連付けての比喩なんだろうけれど、私の訳が意図と合っているのかは不明だな… ↩︎
  8. freeze:I let the bullshit freezeか I freeze なのか?I freezeだとすれば、自分が何もできないことを自嘲しているのかな?とも思ったけれど、どちらにもとれるように逃げて訳した。 ↩︎
NAOKO
NAOKO

あれやな、英語より関西弁に注釈いる気もするな…

自分自身の10代の頃を振り返ると、早いうちに自我が芽生えていて、今より大人びていたくらい。

だからやりたいこともハッキリしていて、時間があれば一人で音楽や絵やそれから派生することに没頭してたな。小さな団地住まいだったから自分の部屋はなかったけれど、自分の机で一人で好きなことに打ち込める時間が幸せっだった。クラスメイトや部活仲間とは遊ぶ時間はあまりなかったけれど、友人、先輩、先生、バイト先とそれぞれその時期にいい交流ができてた。

親とも、つかず離れずというか、恐らく私のやることを影で見守るしかなかったと思う。大学には行かせてもらいたかったので、部活やりながらも高校1年生から2つのバイトを掛け持ちして「学費だけはお願いします。1年間、留学は大学推薦で行きますので。」と、出資者(親)に金銭的にも精神的にも、負担かけることないよう最善を尽くした。

不自由なこともあったからそれなりに歯痒い思いはしたけれど、「自分に自信を持つか持たないか」なんて考える暇すらなかったから、若くてセンシティブな部分は何かで跳ねのけることができてたんだろう。跳ねのけてきたものの、何かには「逃げて」きたのかもしれない。

人生経験を積んでから感じていることは、人間ずっと逃げてはいられないけれど、逃げる場所があるときは、カッコつけないで逃げたほうがいいと思う。

特に10代の間は、友達を持たなければならない恐怖感は捨てて、自分らしく生きながら、色んな人と分け隔てなく挨拶できる人間でありさえすればいいと思う。結局、環境が変わると新しい人間関係が形成されていくんだから、10代の狭い世界で人間関係に怯えて生きるのだけは、もったいないと思う!

高校生の私

上の写真は、高校時代・・・おそらく16歳(1989年頃?)の頃の私。

この頃はパーマかけてこのヘアスタイルだけれど、今の天然パーマとあまり変わらないかも?

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