オンリー・ワンの表現力と歌声を持ちながら、わずか数年のキャリアで27歳(1970年)の時にヘロインの過剰摂取が原因でこの世を去ってしまった、Janis Joplinの遺作。伝説のアルバムと言っていい、1971年発売の「PEARL」。
中学、高校の頃(1980年代後半かな)によく彼女の真似して歌ってたっけ。
このアルバムがリリースされたのは、彼女が亡くなった後。亡くなったその日は、「Buried Alive In The Blues(邦題:生きながらブルースに葬られ)」のヴォーカルを録音する予定だったそう。
01.Move Over
02.Cry Baby
03.A Woman Left Lonely
04.Half Moon
05.Buried Alive In The Blues
06.My Baby
07.Me And Bobby Mcgee
08.Mercedes Benz
09.Trust Me
10.Get It While You Can
1999年リマスター版:
11.Tell Mama (Live in Calgary on July 4th, 1970)
12.Little Girl Blue (Live in Calgary on July 4th, 1970)
13.Try – Just A Little Bit Harder (Live in Calgary on July 4th, 1970)
14.Cry Baby (Live in Calgary on July 4th, 1970)
Billie Holiday、Bessie Smith、Leadbellyなどのsoulやbluesを好んで聴いていたという彼女の歌はsoulfulでpowerful。体全体で歌う。
「Move Over」は昔に宝石店のCM(バンド「PEARL」のSHO-TA=田村直美が歌っていたアレ。実は私がJanisを知ったのは、SHO-TAがJanisの熱狂的ファンだったから。)で、2021年の今では「Cry Baby」がMiss DiorのCMで使われていたりしていますね。
「Cry Baby」と「My Baby」のオリジナルはソウル・ミュージシャンのGarnet Mimms。
彼女の靴音とアカペラで奏でる「Mercedes Bentz」は、亡くなる数日前の仮録音のまま収録されている。「Oh Lord, won’t you buy me a Mercedes Bentz – 神様、私にベンツを買ってよ~、友達はみんなポルシェに乗ってるんだ」て歌い、最後にJanisらしい笑い声が入っていてキュート。
全米1位を獲得したシングル「Me And Bobby Mcgee」はKris Kristoffersonが書いた曲で、オリジナルはRoger Miller。優しいテンポから終わりにつれアップテンポになっていてJanisのフェイクが音に乗る。一つの物語が目に浮かんでくる曲。Kris自身もこの曲を出していて、曲への思い入れが強いのか、自分のアルバムのタイトルも発売後なににこのタイトルに変えたほど。Janisがアコースティックギターを演奏していで、亡くなる数日前に録音されたものだそうだ。Krisは、Janisが亡くなってからこの音源を聞いたという。
Bobby Womackが書いた曲「Trust Me」は、Bobby自身がアコースティックギターで参加。
中学生の頃に彼女の存在を知り、David Daltonによる伝記的書籍「ジャニス ブルースに死す」や、Janisの愛読書だったNancy Milfordの小説で、小説家Scott Fitzgeraldの妻のZelda Fitzgeraldの生涯を描いた「ゼルダ―愛と狂気の生涯 (1974年)」まで探して買ったなぁ。
Bette Midlerが主演の「Movie:The Rose 邦題:ローズ(1979)」は、Janisがモデルになっているストーリー。Betteが全身全霊でJanisを演じていて、シンガーであること、男女関係、お酒とドラッグ…Janisが思い悩んでいたこととやりたかったことを上手く描いていると思う。特にライブの様子は圧巻。
映画の最後に流れる、Betteの「The Rose」も名曲やね。カラオケでよく歌いましたな。
ライブ仕立てのアルバム、「Cheap Thrills」もいいで!
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