プロ は100%を約束しないと思うんですよ – 驕ることなく慎ましく

一心寺2023年 THOUGHT | つれづれ
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あっという間に2023年になってしまった・・・
今年はどんな年になるかな・・・とにかくロシアのウクライナ侵略とコロナの収束を願うよ。

さて、休み中にふとした会話の中でママの 褥瘡 (じょくそう)が話題になった時のこと。
ママの褥瘡について:
>> ママが入院 はじめて 褥瘡 (じょくそう)見てビビる
>> ママ、退院から2ヶ月 褥瘡 の穴ぼこが閉じていく

その人曰く、友達の看護師が言うには「患者に褥瘡ができるということは看護師にとって恥ずべきこと。プロ の看護師なら100%ありえない」のだそうだ。

まず、私は プロ は100%を約束しないと思う。100%を約束するって、詐欺師かよ!くらいに思ってしまうけどな。そもそも、看護師にプロもアマもないだろう。しかも、フリーランスの看護師だったとしても、施設や設備、薬にしてもその人が用意するものでもないだろうに。

もちろん、プロ意識と自分の仕事に誇りをもつことは、素晴らしいことだ。自分の能力や技術に自信を持つことも、大切なこと。自分を「プロ」と言える人は、それだけ真剣に仕事に向き合っているんだろう。

でも、プロ だからこそ「何が起こるかわからない」といった事象を経験してきているはず。特に医療現場はマニュアルはあれど、人それぞれ臨機応変に対応することも求められる職場だろうに。私なんかでも人や企業の将来を左右する案件も多々あるのだけれど、クライアントに100%を約束することはできない。どんな簡単な案件でも、人生を左右してしまう可能性があるのを知っているからこそ、何が起こるかわからないことを踏まえて、力と経験を駆使して実直に取り組むしかない。

できる人間に「自分は完璧だ、自分はできる人間だ」なんて言う人は、ほぼいない。本当に恐れ多いくらい腰が低くて探求心で溢れている。私がこれまで見てきた「できる専門家」は、国籍や人種問わず、予期しない物事が起こることも承知の上で責務をこなす。最悪の事態が起こった時に対応できるだけの力や経験があるかどうか、常に課題や問題意識をもって何事にも接してらっしゃる。

次に、看護師のプロであるのなら、看護と介護は別モノだということを知っていると思う。果たしてその看護師は、介護施設で介護しながら同レベルの看護をすることが可能だろうか?

というか、それくらい想像できるだろうよ・・・と。そもそも、特養などの介護施設は病院ではない。しかも私のママのように認知症末期で会話もできずコミュニケーションすら難しい・・・かといって寝たきりまでいかずというような入居者が多くて、個々の状況を把握するのは毎日大変だと思う。その中で100%を約束できるなんて、神様でもしないだろう。

私はとりあえず「まぁ、看護と介護は別モノだからね~」くらいの反応でやり過ごしたが、そういう看護師がいることを残念に思った。仕事にプライドを持つのはいいし、経験豊富を自負してらっしゃるんだろうけれど、この何でも起こりうる世の中とご時世なのにね。ネットで「褥瘡」と調べると、医師や看護師、介護士が現在も様々なセミナーや研究・調査を重ねて、看護や介護に取り組んでいる様子がわかる・・・それだけ、誰にでもどういった環境でも褥瘡のリスクはあるのだろう。

身体的特徴から、ママは恐らく人より褥瘡のリスクが高いと思う。褥瘡の進行が早くてアッという間にひどい状態になったようだけれど、すぐ通院させて入院の段取りもしてくれた。2か月程度で塞がってきたし、十分な対応してもらったんじゃないだろうか? 車椅子生活が始まってすぐの出来事だったもんね。施設側も「こんなに早いか?」とびっくりしたかもしれない。今は、施設側で色々工夫をしてもらえてるし、ママ自身が良く食べて栄養バランスがいいのか、歩けない割には肌の色ツヤは悪くない。

一心寺2023年

50代に突入する年始に、あらためて「視野を広げて、驕ることなく慎ましく生きよう」と気づかせてもらえたのは、ありがたいことなんだろう。

この映画でも観て、どんな環境でもやり抜く力でもつけようか。
>> MEN OF HONOR 邦題: ザ・ダイバー (2000)

写真は、父が眠る一心寺。もうまる4年になるのか。
>> 初詣がお参りに – 父の他界 から早丸3年

初詣は随分前からやめたのに、毎年この時期に父のお参りにいくことになっちゃうとはねぇ。

「みんなで集まりやすいやろ?」
と言ってるのが聞こえるわ。

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