舞台は1955年、アラバマ、モントゴメリー。冒頭は、歴史的に有名なローザ・パークスのバスの中での出来事から始まる、2001年に放映されたTV映画「BOYCOTT(邦題: ボイコット)」。
バス・ボイコットといえば、ウーピーが出てる「Long Walk Home(邦題:ロング・ウォーク・ホーム)」もあるけれど、またそれとは違う実話をベースにしたお話。
北部から南部に来たばかりの若造なのにバス・ボイコットのリーダーに選ばれてしまったマーティン・ルーサー・キング Jr.牧師が、どのようにMIA (Montgomery Improvement Association)やみんなを統率していったのか…バス・ボイコット活動の13ヶ月が描かれている。
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監督:Clark Johnson
出演:Jeffrey Wright, Terrence Howard, CCH Pounder, Carmen Ejogo, Iris Little Thomas
この「BOYCOTT」は劇場映画ではなく、アメリカのHBOで放送されたTV映画。当時、「The Source」や「VIBE」といった雑誌で、一面の広告がたくさんでていたっけ。
感動したのは、最後のクレジット・ロールのシーン。TVらしい終わりだろうけども、そのシーンが一番メッセージが強いと思った。
実話といえど、過去の話。それをどう現代につなげるかってのも、映画やTVの面白いところなのかもしれない。現代にキング牧師がいたら…現代のアメリカの黒人仲間達に言葉をかけることができたのなら、彼は今、何を説くだろう。今では、あの頃にはなかった問題も多い。drug, gun, blacks kill blacks…彼らはこの映画の頃のblackのように、団結できるんだろうか?
キング牧師を演じるのはジェフリー・ライト。マルコムXを演じたデンゼル・ワシントンのように、説得力のある演技が光っている。ここでのキング牧師は、家族を愛し、時には弱さを見せる。そして周りがそれを助けてくれる姿もある。
キング牧師の周りの人間がなぜ彼の力になるのか。それは彼自身の行動が、周囲を導くからなんだろう。人間はひとりでは大きな物事を動かせません。キング牧師は重々それを承知してただろう。でも、同じ考えでも、先頭に立って周囲を導いていくことって誰もができることじゃない。
撮り方もなかなかかっこいい映画です!
(2004年鑑賞)
キング牧師を観たなら、マルコムXも観たいよね?
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