シャバ・ランクス – 90年代前半にダンスホール・レゲエをポピュラーにした貢献者の一人 。1991年「As Raw as Ever」をリリース後に全英や全米でも認知され、1992年の「X-tra Naked」では、Best Reggae Albumとしてグラミー賞を獲得。
この「Rough & Reality」はvol.1が1992年に、vol2が1993年にリリースされたもので、彼の90年代前半あでのベストアルバムになっています。
低音のtoastingで炸裂するslackness(スラックネス・下ネタ)でイヤラシサとねっとり感たっぷり醸し出す彼のヴァイブスは、大ネタネタリディム使いのゴリゴリダンスホールが似合うビーニー・マン(Beenie Man)やバウンティ・キラー(Bounty Killer)などとは違って、メロディアスな声質のシンガーのコラボやヒップホップのリミックスが似合う。あぁ、でもブジュ・バントン(Buju Banton)がいるよね。Bujuの方がバランスが取れてて、Shabbaはパンチ力がある感じ。Bujuとガーネット・シルク(Garnet Silk)の相性は、素晴らしかったよね。
Rough & Ready Vol. 1 (1992)
- Mr. Loverman featuring Chevelle Franklyn
- Pirates’ Anthem featuring Cocoa Tea and Tony Rebel
- Wicked Inna Bed
- Woodtop
- Gal Yuh’ Good
- Just Reality
- Hard and Stiff
- Caan Dun
- Raggamuffin
- Bad & Wicked
シャバの代表作、「Mr. Loverman」はいつ聞いても新しさを感じる。Chevelle Franklynのさらっと切ない、甘すぎない歌声がドンピシャですね。ダンスホール・レゲエの可能性を広げた1曲といっても過言じゃないと思います。
「Pirates’ Anthem」は、ドラマチックな渋い曲。ココ・ティー(Cocoa Tea)もトニー・レベル(Tony Rebel)も、当時リリースされた色んなダンスホールで歌声を聞かせてくれたシンガーですよね。
その後はゴリゴリのslackness dancehallが続きます。Shabbaの声が絡みつき、彼の汗が飛んできそうな「Wicked inna Bed」、この時代を代表するPunanny Riddim使いの「Caan Dun」などなど。
Rough & Ready Vol. 2 (1993)
- Housecall featuring Maxi Priest
- Girls Wine
- Ting-A-Ling
- Telephone Love featuring J.C. Lodge
- Get up Stand up and Rock
- Mr. Tek It Back
- The Jam featuring KRS-One
- Roots & Culture
- Twice My Age featuring Krystal
- Pay Down Pon It
- Respect
- Ting-A-Ling (Original Version)
Vol. 2は、ややhiphop寄りのサウンド多め。vol. 1のほうが評価いいらしいのだけれど、hiphop好きな私はこちらの方が好みかな。Riddimゴリゴリのダンスホールより、Shabbaのネットリ感が抑えられていて、私にはちょうどいい。
マキシ・プリースト(Maxi Priest)とのコラボ、ダンスホール・レゲエのクラッシック「Housecall」。リミックスは少し怪しげな雰囲気ですがが、Maxiの声って本当に爽やかな風を読んでくれますね。
「Telephone Love」と「Twice My Age」は女性シンガーとのコラボ。「Mr. Loverman」も含めて、女性シンガーとのコラボを集めたシャバの2枚目のアルバムである「Rappin’ with the Ladies」に入っている。「Rappin’ with the Ladies」は1988年に発売されたのだけれど、今でも古さを感じない。「Twice My Age」のリミックスはSalaam Remiが担当。
3曲目の「Ting-A-Ling」はK DefとMarley Marlによるヒップホップ・リミックス。「Roots & Culture」は Sean “Puffy” Combsがプロデュースに参加してるようだけれど、あまりPuffyらしさは感じられないかな。
KRS-Oneのverse、”KRS- One, in Japan it’s ICHIBAN. KRS ICHIBAN, No.1 rap song!”が印象的な「The Jam」。クールなリミックス!
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