Starring: Danny Glover, Wesley Snipes, Jasmine Guy
1930年代、40年代、50年代のblack cultureを3部作で綴った映画。
1部(written by Richard Wright):”Long Black Song (Loneliness Aches Inside Her)”
1938年、Alabamaが舞台。農業を営む、ある黒人家庭。夫は町の白人商人に収穫物を売りに行く。その間赤ちゃんのおもりと家のことで手一杯の妻。ある日、今年は収穫も多かったから、いつも苦労させている妻に指輪でもプレゼントしようと、夫は収穫の全部をつぎ込み、妻への指輪を買う。しかし、そういった夫の気持ちとは裏腹に、毎日ひとり家で夫の帰りを待つだけの生活に、何か物足りなさを感じていた妻がとってしまった行動は・・・。まだ黒人と白人で上下関係が成り立っていた時代の、せつないおはなし。Danny Gloverがまっすぐな夫を、熱演しております。
2部(written by John Henrik Clarke):”The Boy who Painted Christ Black”
1948年、Georgia。州立の黒人学校の話。「誇れるもの」といったテーマで集められた、州の記念日の展示作品を選ぶことになった。絵が上手な男の子描いた Black Jesus・・・担任の先生も「黒人のpride」として誉める。でも、最終的に展示作品を選ぶのは校長。その校長もblackなのだけれど、州の白人の保守派お偉いさんから昇進の話を持ちかけられているから、「Black Jesus」を選んでしまうと昇進が危ぶまれる。自由になりつつあるけど、根本では何もかわってない・・・でも黒人の向上心は高まりつつある時期を描いた物語。「NEW JACK CITY 邦題:ニュージャック・シティ (1991)」のWesley Snipesが葛藤する校長役を好演。
3部(written by Maya Angelou):”The Reunion”
1958年、舞台はChicago。jazz pianistとしてbarで働く黒人女性と、昔その親を召使いとして雇ってた白人宅の娘の話。 その黒人女性は幼い頃、その白人娘にいじめられてた。ある日偶然、ある場所で二人は再開する。昔の思い出の残像が黒人女性を取り巻き、復讐に・・・。この時代って結構白人の金持ちが黒人男とつるむっての、多かったのかな? だいたい黒人がPimpみたいに描かれてたりするのが皮肉。
この3部からなるTV映画ですが、全てがなんか切ない。その時代の、黒人でいるからこそのタブーとか描かれている。 ギャングモノに飽きた人は観て下さい。黒人であることってどういうことだったかってのが垣間見れます。
2007年11月21日 初回掲載
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